A04班

A04班

間質性多細胞間クロストークにおける血管・リンパ管の意義の解明

研究代表者
七野 成之 Shichino Shigeyuki
東京理科大学 研究推進機構生命医科学研究所 助教

研究分担者
尾松 芳樹 Omatsu Yoshiki
大阪大学 生命機能研究科 准教授

多様な細胞集団で構成される間質は、生体の種々の臓器の恒常性維持や病態発現において実質と同等かそれ以上に重要な役割を担っています。間質において、間葉系細胞や血球細胞を始めとした多様な細胞が織りなす相互作用の、間質機能の維持における重要性が解明されつつありますが、多様な複雑系細胞クロストークで構成される間質性細胞ネットワークの、異なる臓器間の共通性や差異、ネットワーク同士の相互作用は全く明らかではありません。本研究では、間質がその機能維持において重要な肺及び骨髄に着目し、各種遺伝子改変マウスや、研究代表者ら独自の高精度・高感度scRNA-seq解析法を用い、両者の間質性細胞ネットワークの共通点および差異、及び肺傷害時における肺-骨髄間の間質性細胞ネットワークの変化と相互作用の実態、生理的意義、細胞・分子機構の解明を目的とします。本研究の達成により、間質性細胞ネットワーク同士の連関という、生体の重要な複雑系の一端が解明され、本学術変革領域の推進に貢献するとともに、臓器間相互作用を予測可能とするための基礎を提供します。