お知らせ

2023年4月18日お知らせ

研究成果と活動報告を更新しました。

2023年3月29日お知らせ

ホームページを公開しました。

領域概要

全身すべての臓器、組織は実質と間質によって構成されています。臓器、組織機能の中心となっている部分が実質であり、その周辺にあり実質を支持する部分が間質です。各臓器・組織における実質細胞が機能変容を起こした際には疾患発症に直結するため、これまでの疾患研究の多くは実質細胞に焦点を当ててきました。一方、特に疾患発症の際に、微小環境の変化を担うのは間質に存在する多様な細胞であり、個々の細胞の機能的重要性も最近次々に解明されつつあります。しかし、実質のみの研究や間質にいる個々の細胞単体の研究では疾患の完全理解にはつながりません。そこで、間質に存在する多種多様な細胞のダイナミズムや分子的特徴ならびに細胞間クロストークを解き明かすことで間質の変化を統合的に捉え、そこから実質機能に迫る事こそ、疾患の本質の全貌解明につながると考え、これらを『間質リテラシー』と定義しました。本研究では「間質」を切り口として、その“場”を構成する主要成分で分類される4つの領域(①免疫系②神経系③血管リンパ管系④間葉系)が、既存の学術の枠を超えて領域横断的に研究を行うことにより、病態の発症・進展において、間質に時空間特異的に出現する多様な細胞群(間質性細胞と定義する)の細胞間クロストーク(複雑系細胞クロストークと定義する)を明らかにし、疾患の進行機序の全貌を解明することを目標とします。

研究組織

A01班
病態増悪における間質性免疫細胞間クロストークの包括的理解


  • 炎症・線維症・がんモデルにおける病態に関わる間質性免疫細胞間クロストークの解析
    佐藤 荘(東京医科歯科大学)
  • 異所での炎症が標的臓器の間質に及ぼす影響と間質性免疫細胞間クロストークの解析
    伊藤 美菜子(九州大学)

A02班
神経系疾患発症に紐づく間質性細胞間クロストークの包括的理解


  • 中枢神経系における多種間質性細胞クロストークの包括的解析
    増田 隆博(九州大学)
  • 神経系における異所間質性細胞クロストークを切り口とした疾患発症メカニズムの理解
    石亀 晴道(理化学研究所)

A03班
間質性多細胞間クロストークにおける血管・リンパ管の意義の解明

  • 腸の血管-間質性多細胞間クロストークの解明
    内藤 尚道(金沢大学)
  • 腸のリンパ管-間質性多細胞間クロストークの解明
    田井 育江(慶應義塾大学)

A04班
間葉系細胞-間質性細胞相互作用の肺-骨髄間クロストークの意義の解明

  • 肺-骨髄間における線維芽細胞を中心とした間質性細胞間クロストークの解明
    七野 成之(東京理科大学)
  • 肺-骨髄間におけるCAR細胞から紐解く間質性細胞間クロストークの解明
    尾松 芳樹(大阪大学)